昭和という時代__。
表舞台に立つ者と、その陰で静かに生き抜いた者たち。
政治の裏にいた人。居場所を失った人。夜の世界で生きた女たち。
貧しさに押し流された家族。誰にも語られなかった生活の痕跡。
華やかさでも、暴力でもなく、ただ「人」の温度が熱かった、
温かかく、時に残酷で、熱く灼熱の太陽のような
昭和の断片を、書き続けています。
これは私自身が見てきた人々の奏鳴曲(ソナタ)であり、
昭和という時代の協奏曲(コンチェルト)でもあります。
ひとつひとつの旋律を、ソナタのピアノ旋律のように執筆中。

【kindle小説】バーバー田中のせっちゃん

『バーバー田中のせっちゃん』

【バーバー田中のせっちゃん】

夏休みの大半は、家族でひとりだけ、母の実家がある田舎で過ごした。

母は、2泊程度したら、弟と共に家に帰っていくが、私は、いつもひとりで祖母のもとに残った。

母の実家周辺の集落は、今思い返すと、異世界に感じるほど、いつもの私の日常とは、違う時間が流れていた。